いつかの遺書

後悔の無い人生を。・*・:≡( ε:)

■制作中ゲームの進捗(10/22)■

ちょっとずつ更新していくよヾ(:3ノシヾ)ノシ

愚者の墓場に響くハレルヤ

イラスト

 

今まで短編や作中にちょこちょこしゃしゃり出てた賢者や愚者の悲願の話。

下のは『皆を愛したサンタ・マリーア』で出た悲願箱の話 ↓ ↓

あるところに、みんなの願いを叶えてくれる賢者さまがいました。

彼女の名前はロザリア。悲願の賢者と謳われる、美しく優しい女性です。

ある日、賢者さまは一人の少女に出会いました。

「賢者さま、悲願の賢者ロザリアさま。どうかわたしの願いをきいて下さい」

賢者さまは言いました。

「いいでしょう。しかし願いを叶えるには対価が必要です。願いを叶える代わりに、あなたは何を捧げますか?」

少女は言いました。

「どんな犠牲も厭いません。どうか彼を死の病から救って下さい」

少女は幼馴染の少年を助けるために、賢者さまに願いを託しました。

そして賢者さまはその願いを叶えました。

その日から、少女は笑わなくなりました。

少年は病が治りました。しかし、少女は喜びませんでした。感情を失った少女は、ただぼんやりと青い空を眺めていました。少女の笑顔を取り戻したい少年は村の中心で叫び続けました。悲願の賢者さまへの願いを。少女を想う強い気持ちを。

のどが枯れても、少年は叫び続けました。賢者さまにその願いが届くと信じて。

けれど既に旅立った賢者さまに、その願いが届くことはありませんでした。

泣きたいほど青い空に、少年の悲痛な声だけが響き渡りました。